Hondaの危険な車が走っている !!




昨年(2014)3月、信号待ちをしていると大地震に襲われた。

車は大きく上下し、ハンドルを握りしめていないとあやうく舌を噛むところだった。


   きたぁ!! ~ 震度どのくらい? 姉たちは無事か?


しかし、車外を見ると様子がおかしい・・・いや、逆だ。

おかしいのはどうもこっちの方だ。

街はおだやかな早春の昼下がり・・・どこかの猫くんが悠々とお散歩中だ。 

えぇ~っ !!


15年乗った初代プリウスがついに悲鳴をあげたのだ。

焼け焦げるような臭いと異常振動のまま家にたどり着いたが・・・

金かけて修理するか、買い換えるか。

駆動バッテリーを何度も変えていることを思えば限界か。

最近はバッテリーもすぐあがる。


結局、買い換えることに決断。

しかし、リタイヤしてるから贅沢はできない。

屋根さえあればどんな車でもいいか・・・と、この軽い気持ちが間違いの元だった。




3ヶ月待って購入したのは Honda FIT 1300CC ガソリンタイプ。

(ハイブリッドを選択肢から外した理由は別途書くことにする)

軽並みの価格、人気車種、メーカーの自信作・・・これらの要素が決め手だった。

が、ディーラーが地区では非常にきめ細かなサービスで知られるY社であったことが油断になった。


予算面から言えば他メーカー、他車種を検討するまでもなかった。

で、このことがあって試乗も満足にせずに安易な購入になった。

以下は大チョンボの記録。




Hondaへ送ったメール


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FIT GF 初日の感想



前方視界 悪い ボンネット部分が鋭角で開口部も広い割には路面が遠い感じ

若いとき乗った教習所のクラウンを思い出す・・・


室内空間 高さはもう少し欲しい


室内の静粛性は改良の余地あり


メーター位置 やはり見にくい ( 前方から視線をそらすことが不安 緊張する )


ブレーキの操作感に違和感?? 軽すぎるというか、作りが「きゃしゃ」というか・・・

踏み込む度に音がする (調整でなおるか?)


出だしが良くない

車庫入れ時などの超低速ではかなりアクセルを踏む必要あり(怖い)

    ※ クリープが無いということ


走ってみて感じたこと・・・・後が軽い? FFの宿命か?

ちなみに・・・これまでは初代プリウスに乗っていました



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5日目の感想 「運転しづらさの正体」



運転に何か違和感があったが、その正体がはっきりした。

Aピラーとドアとの間にできる三角窓を構成する縦のピラーだ。

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                            上が  Honda  FIT

                            下は  SUBARU XV




本来はなくても良い、と言うよりあってはならないものだ。

だからこそ各社は最低限の幅で設計されている。(ピラーという感覚はない)


しかし、御社のFITやトヨタのプリウスなどは強度を確保できないためか、

やたらと太いピラーが三角窓を構成している。これは如何なものか。

このピラーは斜め前方の視界を遮る以外のなにものでもなく、

安全運転のリスクを大きくするものである。


昨日は歩道から急に飛び出そうとするこどもがピラーの陰に入り、ヒヤリとした。

正確に言えばこうなる。

こどもは交差点の横断歩道付近にいた。私は信号に従って左折しようとしていた。

信号が変わってもこどもは横断する気配はない。最徐行で左折にかかった。

と、その時こどもが動いた。フェイントをかけるような動きだった。

が、視界がよければこどもの目の動きやしぐさで行動は予見できたはずだ。

前方に死角があるのは致命的だ。

安全最優先の設計とは言いがたい。

公道を走るにはリスクが大きく、初心者は避けた方が良いと思う。

「危険な車」と警告を発したい。

設計者の未熟さを感じる。



Hondaからの回答



     再度、お問合せいただきまして誠にありがとうございます。

     お客様のお問合せを担当しておりますHondaお客様相談センターのSと申します。

     このたびは、大変怖い思いをされたということで、

     ご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした。


     貴重なご意見、ご指摘につきましては、関係部門に伝え、品質に対して原点から見直し、

     今後の車づくりの参考とさせていただきます。


     今後とも弊社に対して貴重なご意見、ご指摘をいただければ幸いでございます。

     何とぞ、よろしくお願い申し上げます。

     今後とも、Honda製品をご愛顧賜わります様、お願い申し上げます。



----------------------------------------------------------------------------------


11日目の感想 走行距離150km



当初からその感じはあったが・・・・


アクセルを緩めたとたん、急にエンジンブレーキがかかったようになる。

故障なのか車の特性なのかはわからないがこんな車は初めてだ。

ひと言で言うと乗りにくい。


路面状況を素直にしかも強烈に反映する乗り心地の悪さは

価格からして受忍すべき範囲にあるとの意見も聞くが、


死角の大きいAピラー付近の設計や急にエンジンブレーキがかかるような走りは

いつか必ず事故を招く要因であるわけで、我慢して使用してはならないと考える。


「慣れ」の内側に隠れた危険のことを「リスク」という。


もの作りに携わるものは肝に銘じておくべきだ。


結 論:早急に次の車の検討に入ることにする。


1ヶ月点検の前に買い換えるなんぞ前代未聞!!

車選びの眼力がなかったということだ・・・・



Hondaからの回答



     Hondaお客様相談センターTと申します。

     お忙しい中、メールを頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。

     また、この度はFITをご購入いただき併せてお礼申し上げます。

     メール拝読させていただきました。


     この度は、アクセルを緩めた際、急にエンジンブレーキがかかるとのことで、

     ご心配をおかけし大変申し訳ございません。


     私どもお客様相談センターでは現車の状態をご拝見できず、

     個体異常の有無の判断や原因の特定を行う事は困難です。

     お役に立てず、誠に申し訳ございません。


     つきましては、販売店にて現車確認を行ないました上で、

     判断とご説明をしていただくよう担当営業 Mに依頼させていただきました。

     大変恐れ入りますが、担当営業 Mからのご連絡をお待ちいただければ幸いでございます。


     剱様からいただきました内容は、

     今後の品質向上とさらなる車造りへの貴重なご意見として責任を持って、

     関連部門へ申し伝えさせて頂きます。


     Hondaといたしましても安全・環境に配慮し、お客様にご満足いただけるよう、

     製品の品質向上に全社一丸となって努力して参ります。

     誠に恐縮でございますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。


*******************************************


     本田技研工業株式会社 お客様相談センター

     埼玉県和光市本町8-1

     担当  T



----------------------------------------------------------------------------------


結論

1ヶ月点検はお断りした。

車選びは仕切り直し。

それにしても最近の車づくりがこれではニホンの産業界の先行きもかなり怪しい。


アクセルを緩めたとたんエンジンブレーキがかかったようになり急減速・・・

これはブレーキを踏んでいるのにランプが点灯しないことと同じ状況であり、

後続車がいれば非常に危険なことになる。

よく審査が通ったことだと思う。


ディーラーの整備のかたの見方は


    断言はできないが、現象を見る限りプログラムエラーだと思います


とのこと。

とすれば同時期に出荷された全てに問題があることになるわけで重大な事案ということになる。

ハイブリッド車のリコールもプログラムミスだったことを考えれば

Hondaのプログラムはまったくあてにできないと言わざるを得ない。


「社運をかけたモデル」がこれではHondaの車づくりも限界が見えたと言うことか。

私の車は衝突防止やカーテンエアバッグがついている。

前方視界に死角はあるは急にエンジンブレーキがかかったりする車にもかかわらずだ。

笑い話だ。順序が逆ではないか。



ニホンの車づくり・・・黎明期でさえこんな無様なことはなかった。








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大丈夫か__ 文化圏を越えた多国籍企業のものづくり



ボーイング787のトラブルが相次いで報告された。

航空会社は機材のやりくりができず運休にまで追い込まれる始末。

株価も大幅に下落している現状は「事故」に匹敵する深刻な状況だ。

原因の究明が急がれる。


ボーイングは今やアメリカの企業ではない。

ボーイング787は機体の70%近くを国外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業である。

日本も35%分担しているという。


大勢の人が関わっていく事業の中で「認識の違い」が起因するミスというのは起きないものだろうか。


むかし第2次大戦を舞台にした映画を観た。

その中で、巧みに現地の市民になりすましたスパイが情報機関に捕まった。

完璧に思えた「なりすまし」も思わぬミスで正体が露見するという話だった。


スパイはその国のひとたちが服のボタンをどのようにつけるかまでの認識はなかったのだ。

当たり前すぎるほど当たり前のことに人は注意を払わない。

ここにこそ落とし穴がある。


交通機関の発達で世界は身近になった。しかし、文化の垣根は依然として大きい。


言葉の通じない国に行っても身振り手振りでなんとかなるさ、という人もいる。

が、身振り手振りほど怪しげなものはない。何とかなることは決してない。

こんにゃく問答」に終始するのがオチである。世界はまだまだ広い。


企画書通りに設計し、設計図通りに作業していく、どこに問題が起きるのだと人は言う。

ところが問題は起きる。製造現場とはそうしたものだ。


文化の違いは常識の違いであって、これが設計図の見落としにつながることは想像に難くない。


よく見ればわかるだろ、といっても後の祭りということは製造現場ではよく起きる。

私自身、苦い思いを何度も体験している。


文化圏を越えた多国籍企業のものづくりは資本家が考えるほど容易ではない。

慎重を期さねば大事故につながる。


しかし、一国で行なう事業とて決して油断はできない。

アメリカは度量衡に関して国際社会から孤立している。

自分たちこそ世界の盟主と思い込んでいる前時代的な感性の社会だ。


昔、とんでもない理由でロケットの打ち上げに失敗したことがあった。

推力が足りず、直後に落下、炎上した。

燃料が予定された量だけ入っていなかったのだ。


係員はリットルとガロンを取り違えていたのだった。お粗末 !!

単位は統一されるべきだ。



常識は指示書、設計図を見えなくする。



             ※ 米国液量ガロンは約3.78リットル。








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”木 ”の時代




これからの時代、自動車の車体は「木」で作るという。


そういえば、第二次大戦末期、各国で木製飛行機なるものが開発、製造されていたそうだ。

調達困難になった資材に替えて、まだ余裕のあった木材に活路を求めたものだった。


最近では将軍様のお国のステルス空軍機が話題になっている。

木と布で作った12名乗りで、レーダーに探知されにくい。アメリカ空軍は神経をとがらしているとか。


しかし、昨今話題になっているのはどうもそのようなものとは意味が違うようだ。




植物が陸上にあがってから約5億年になる。

今では樹木は地球上のバイオマス(生物体量)の約95%を占める。

この圧倒的な樹木の存在感をより所として、これからの材料開発に取り組もうということらしい。


樹木の重量は1立方mあたり1トン近くある。数10mのものであれば総重量100トンを超えてしまう。

この巨体は風にも耐え、地震にあっても倒れず何百年と立ち続ける。

この強さの秘密を探り、工業的に利用できないものか、そんな動きが始まっている。


樹木の巨体を支えているのはFRP(繊維強化プラスチック)と似た構造の細胞組織にあるという。

細胞を形成している繊維は、セルロースミクロフィブリルという約4ナノメートルの細い糸である。

細胞壁の約5割を占めるナノファイバーは鋼鉄の5倍以上の強さを持つという。


このような高強度ナノファイバーがほぼ無尽蔵にこの地上に蓄積されており、

日々植物によって作り出されている。

廃棄にあたっての環境負荷も少ないなど、未来の材料として極めて高いポテンシャルを有しているというわけだ。


分子レベルからの構造制御をめざす金属やセラミックス、プラスチックといった人工材料とは異なり、

作り手である生物の思いとシンクロナイズすれば、人類はまったく新しい概念の材料を手にすることになる。


まさに樹木の気持ちを材料にしようということだ。(※ セルロースナノファイバーは人工のものではない)


この技術の注目すべきは原材料が木材パルプ以外に、

ジャガイモのデンプン絞りカスや焼酎カスといった農産廃棄物や産業廃棄物からも得られる点にある。


驚いたのはデザートとして食べられているナタデココもそんな材料になるという。

ナタデココの細い繊維もセルロースナノファイバーだという。強度は鋼鉄の5倍あるという。


           (先に言って欲しかった。 食っちゃったよ。 気のせいか胃の中がゴソゴソしてた。)


これを使えば透明性を損なうことなくプラスチックの強度を高めることが可能という。

このことから折り曲げることができるディスプレーを開発中されているとも聞く。

50インチのディスプレーもポケットに入れて歩けるということらしい。


もしかすると人類は鉄に代わる植物時代を迎えることになるのかも知れない。


これらの研究をヨーロッパで発表する際、

日本の学者は「植物と共に生きる必要性」をテーマとした講演を行ない、

植物の智恵とともに生きることがこれからの人類の課題であることを訴えたという。


が、ヨーロッパの人々の反応は不思議なものを見るような、冷たい反応だったという。

西洋の文化では人間が中心で、樹木は単なる材料に過ぎず、

植物と智恵を共有するという考え方にはなれないらしい。自然は征圧するもの、克服すべきもののようだ。




日本は豊かな環境に恵まれているだけでなく、地震や風水害も多く、

それだけに環境への畏敬の念もとりわけ強い。

あらゆるものに「神」なるものを感じ、真摯に振る舞わなければ生きていけない過酷な状況下で暮らしてきた。


獣を猟の対象にはしても、決して自然全体の営みを乱すことはせずにきた。

環境を切り開く、征圧するというより、環境のあり方に沿った生き方を探り、ぶつかり合わぬ智恵を求めてきた。


建築においても現代の建築と古来よりの建築では仕事に対する考え方がまったく異なる。

西洋に端を発した近代文明のあり方に法隆寺修復にあたった棟梁は静かに反論する。

宮大工、西岡常一は言う。



          技術というもんは、自然の法則を人間の力で征服しようちゅうものですわな。

          私らの言うのは、技術やなしに技法ですわ。

          自然の生命の法則のまま活かして使うという考え方や。

          だから技術といわず技法というんや。



         「自然の法則を人間の力で征服しよう」とする技術だと、建物の梁をまっすぐにしたり、

          格子に使われる木材の形を揃えてきれいに見せようとしたりします。

          しかし、自然に育った木には強いものもあれば弱いものもある。

          すべてを一律に組んでしまったら弱いところからダメになります。


自然の法則を読み取り、そのまま活かす。大自然の中で生きる知恵とはそういうことだと棟梁は言う。

宮大工であった西岡の祖父は彼を仕込むときに農業から教えたという。

樹木というものをしっかり見るようにとの思いからだろう。


木の性質を見極めるのは山のなかで育つ木を知らねばならない。

見極めができねば存分に活かしきることなどできぬからだ。


薬師寺西塔が完成したときのエピソードが実に印象深かった。

すでに建っている東塔に比べて西塔の高さが若干高いと関係者が指摘をした。

本来は同じでなくてはならない。竣工式会場がざわついた。


西岡は平然とこう言った。



     木は縮むもんです。千年経ったら同じ高さになります



こういう時間のスケールでものを考える人がいるのに驚いた。

しかし、日本にある社寺仏閣で数百年経過しているのは珍しくはない。

凄い棟梁は西岡一人ではないということだ。


日本の文化は間違いなく、「自然の法則を読み取り、そのまま活かす」そんな姿勢の中で培われてきた。

計算や理論だけで将来を描こうとする「現代人」はよってたつところを今一度あらためる必要がある。    


       それでもなんでっせ。

       建てるものがなくても、飛鳥の技法みたいなものはなくなりません。

       今の電子工業のようなむずかしいもんと違いますさかいな。

       自然というものを理解さえすれば誰でもできますわ。








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ボーイング787のトラブルが相次いで報告された。

航空会社は機材のやりくりができず運休にまで追い込まれる始末。

株価も大幅に下落している現状は「事故」に匹敵する深刻な状況だ。

原因の究明が急がれる。


ボーイングは今やアメリカの企業ではない。

ボーイング787は機体の70%近くを国外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業である。

日本も35%分担しているという。


大勢の人が関わっていく事業の中で「認識の違い」が起因するミスというのは起きないものだろうか。


むかし第2次大戦を舞台にした映画を観た。

その中で、巧みに現地の市民になりすましたスパイが情報機関に捕まった。

完璧に思えた「なりすまし」も思わぬミスで正体が露見するという話だった。


スパイはその国のひとたちが服のボタンをどのようにつけるかまでの認識はなかったのだ。

当たり前すぎるほど当たり前のことに人は注意を払わない。

ここにこそ落とし穴がある。


交通機関の発達で世界は身近になった。しかし、文化の垣根は依然として大きい。


言葉の通じない国に行っても身振り手振りでなんとかなるさ、という人もいる。

が、身振り手振りほど怪しげなものはない。何とかなることは決してない。

こんにゃく問答」に終始するのがオチである。世界はまだまだ広い。


企画書通りに設計し、設計図通りに作業していく、どこに問題が起きるのだと人は言う。

ところが問題は起きる。製造現場とはそうしたものだ。


文化の違いは常識の違いであって、これが設計図の見落としにつながることは想像に難くない。


よく見ればわかるだろ、といっても後の祭りということは製造現場ではよく起きる。

私自身、苦い思いを何度も体験している。


文化圏を越えた多国籍企業のものづくりは資本家が考えるほど容易ではない。

慎重を期さねば大事故につながる。


しかし、一国で行なう事業とて決して油断はできない。

アメリカは度量衡に関して国際社会から孤立している。

自分たちこそ世界の盟主と思い込んでいる前時代的な感性の社会だ。


昔、とんでもない理由でロケットの打ち上げに失敗したことがあった。

推力が足りず、直後に落下、炎上した。

燃料が予定された量だけ入っていなかったのだ。


係員はリットルとガロンを取り違えていたのだった。お粗末 !!

単位は統一されるべきだ。



常識は指示書、設計図を見えなくする。



             ※ 米国液量ガロンは約3.78リットル。








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”木 ”の時代




これからの時代、自動車の車体は「木」で作るという。


そういえば、第二次大戦末期、各国で木製飛行機なるものが開発、製造されていたそうだ。

調達困難になった資材に替えて、まだ余裕のあった木材に活路を求めたものだった。


最近では将軍様のお国のステルス空軍機が話題になっている。

木と布で作った12名乗りで、レーダーに探知されにくい。アメリカ空軍は神経をとがらしているとか。


しかし、昨今話題になっているのはどうもそのようなものとは意味が違うようだ。




植物が陸上にあがってから約5億年になる。

今では樹木は地球上のバイオマス(生物体量)の約95%を占める。

この圧倒的な樹木の存在感をより所として、これからの材料開発に取り組もうということらしい。


樹木の重量は1立方mあたり1トン近くある。数10mのものであれば総重量100トンを超えてしまう。

この巨体は風にも耐え、地震にあっても倒れず何百年と立ち続ける。

この強さの秘密を探り、工業的に利用できないものか、そんな動きが始まっている。


樹木の巨体を支えているのはFRP(繊維強化プラスチック)と似た構造の細胞組織にあるという。

細胞を形成している繊維は、セルロースミクロフィブリルという約4ナノメートルの細い糸である。

細胞壁の約5割を占めるナノファイバーは鋼鉄の5倍以上の強さを持つという。


このような高強度ナノファイバーがほぼ無尽蔵にこの地上に蓄積されており、

日々植物によって作り出されている。

廃棄にあたっての環境負荷も少ないなど、未来の材料として極めて高いポテンシャルを有しているというわけだ。


分子レベルからの構造制御をめざす金属やセラミックス、プラスチックといった人工材料とは異なり、

作り手である生物の思いとシンクロナイズすれば、人類はまったく新しい概念の材料を手にすることになる。


まさに樹木の気持ちを材料にしようということだ。(※ セルロースナノファイバーは人工のものではない)


この技術の注目すべきは原材料が木材パルプ以外に、

ジャガイモのデンプン絞りカスや焼酎カスといった農産廃棄物や産業廃棄物からも得られる点にある。


驚いたのはデザートとして食べられているナタデココもそんな材料になるという。

ナタデココの細い繊維もセルロースナノファイバーだという。強度は鋼鉄の5倍あるという。


           (先に言って欲しかった。 食っちゃったよ。 気のせいか胃の中がゴソゴソしてた。)


これを使えば透明性を損なうことなくプラスチックの強度を高めることが可能という。

このことから折り曲げることができるディスプレーを開発中されているとも聞く。

50インチのディスプレーもポケットに入れて歩けるということらしい。


もしかすると人類は鉄に代わる植物時代を迎えることになるのかも知れない。


これらの研究をヨーロッパで発表する際、

日本の学者は「植物と共に生きる必要性」をテーマとした講演を行ない、

植物の智恵とともに生きることがこれからの人類の課題であることを訴えたという。


が、ヨーロッパの人々の反応は不思議なものを見るような、冷たい反応だったという。

西洋の文化では人間が中心で、樹木は単なる材料に過ぎず、

植物と智恵を共有するという考え方にはなれないらしい。自然は征圧するもの、克服すべきもののようだ。




日本は豊かな環境に恵まれているだけでなく、地震や風水害も多く、

それだけに環境への畏敬の念もとりわけ強い。

あらゆるものに「神」なるものを感じ、真摯に振る舞わなければ生きていけない過酷な状況下で暮らしてきた。


獣を猟の対象にはしても、決して自然全体の営みを乱すことはせずにきた。

環境を切り開く、征圧するというより、環境のあり方に沿った生き方を探り、ぶつかり合わぬ智恵を求めてきた。


建築においても現代の建築と古来よりの建築では仕事に対する考え方がまったく異なる。

西洋に端を発した近代文明のあり方に法隆寺修復にあたった棟梁は静かに反論する。

宮大工、西岡常一は言う。



          技術というもんは、自然の法則を人間の力で征服しようちゅうものですわな。

          私らの言うのは、技術やなしに技法ですわ。

          自然の生命の法則のまま活かして使うという考え方や。

          だから技術といわず技法というんや。



         「自然の法則を人間の力で征服しよう」とする技術だと、建物の梁をまっすぐにしたり、

          格子に使われる木材の形を揃えてきれいに見せようとしたりします。

          しかし、自然に育った木には強いものもあれば弱いものもある。

          すべてを一律に組んでしまったら弱いところからダメになります。


自然の法則を読み取り、そのまま活かす。大自然の中で生きる知恵とはそういうことだと棟梁は言う。

宮大工であった西岡の祖父は彼を仕込むときに農業から教えたという。

樹木というものをしっかり見るようにとの思いからだろう。


木の性質を見極めるのは山のなかで育つ木を知らねばならない。

見極めができねば存分に活かしきることなどできぬからだ。


薬師寺西塔が完成したときのエピソードが実に印象深かった。

すでに建っている東塔に比べて西塔の高さが若干高いと関係者が指摘をした。

本来は同じでなくてはならない。竣工式会場がざわついた。


西岡は平然とこう言った。



     木は縮むもんです。千年経ったら同じ高さになります



こういう時間のスケールでものを考える人がいるのに驚いた。

しかし、日本にある社寺仏閣で数百年経過しているのは珍しくはない。

凄い棟梁は西岡一人ではないということだ。


日本の文化は間違いなく、「自然の法則を読み取り、そのまま活かす」そんな姿勢の中で培われてきた。

計算や理論だけで将来を描こうとする「現代人」はよってたつところを今一度あらためる必要がある。    


       それでもなんでっせ。

       建てるものがなくても、飛鳥の技法みたいなものはなくなりません。

       今の電子工業のようなむずかしいもんと違いますさかいな。

       自然というものを理解さえすれば誰でもできますわ。








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株価も大幅に下落している現状は「事故」に匹敵する深刻な状況だ。

原因の究明が急がれる。


ボーイングは今やアメリカの企業ではない。

ボーイング787は機体の70%近くを国外メーカーを含めた約70社に開発させる国際共同事業である。

日本も35%分担しているという。


大勢の人が関わっていく事業の中で「認識の違い」が起因するミスというのは起きないものだろうか。


むかし第2次大戦を舞台にした映画を観た。

その中で、巧みに現地の市民になりすましたスパイが情報機関に捕まった。

完璧に思えた「なりすまし」も思わぬミスで正体が露見するという話だった。


スパイはその国のひとたちが服のボタンをどのようにつけるかまでの認識はなかったのだ。

当たり前すぎるほど当たり前のことに人は注意を払わない。

ここにこそ落とし穴がある。


交通機関の発達で世界は身近になった。しかし、文化の垣根は依然として大きい。


言葉の通じない国に行っても身振り手振りでなんとかなるさ、という人もいる。

が、身振り手振りほど怪しげなものはない。何とかなることは決してない。

こんにゃく問答」に終始するのがオチである。世界はまだまだ広い。


企画書通りに設計し、設計図通りに作業していく、どこに問題が起きるのだと人は言う。

ところが問題は起きる。製造現場とはそうしたものだ。


文化の違いは常識の違いであって、これが設計図の見落としにつながることは想像に難くない。


よく見ればわかるだろ、といっても後の祭りということは製造現場ではよく起きる。

私自身、苦い思いを何度も体験している。


文化圏を越えた多国籍企業のものづくりは資本家が考えるほど容易ではない。

慎重を期さねば大事故につながる。


しかし、一国で行なう事業とて決して油断はできない。

アメリカは度量衡に関して国際社会から孤立している。

自分たちこそ世界の盟主と思い込んでいる前時代的な感性の社会だ。


昔、とんでもない理由でロケットの打ち上げに失敗したことがあった。

推力が足りず、直後に落下、炎上した。

燃料が予定された量だけ入っていなかったのだ。


係員はリットルとガロンを取り違えていたのだった。お粗末 !!

単位は統一されるべきだ。



常識は指示書、設計図を見えなくする。



             ※ 米国液量ガロンは約3.78リットル。








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「私」という宇宙

文言で語る世界      文言でしか語れない世界

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危険ゾーンに入ってきた

こうして戦争へ向けた世論が形成されていく

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原爆許すまじ

政に想定外はない

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永田町住人たちの犯罪2

その『神様』とは・・

クリーンなイメージ???

投票時間繰り上げ

私たちは騙されない

これでも放送受信契約を結びますか?

小異を残して大同につく

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風評じゃない!

何ひとつ解決できていない

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